ニコラス・カーの新刊"THE BIG SWITCH"を半分近くまで読みました。
計算能力やストレージというコンピューティングパワーは次第に巨大なデータセンターに集められ、ユーザや企業はそれをネットワーク経由で使用することになる。ちょうど、20世紀初頭に電力が同じ道をたどったように。というのが今のところ論旨です。
電力網が整備されるまで歴史の記述が面白い。利用者を増やせば増やすほど利用パターンが平準化されて、スケールメリットを発揮できる。アマゾンがリソース貸し商売を手がけているのも、感謝祭シーズンのピーク負荷に耐えるシステム性能が、ほかの時期だとスカスカになってしまうからだ、というところも納得できます。
ただ電力は基本的に同じスペックのものを供給するのに対し(電圧は違うけど)、コンピューティングパワーはそのうえにプログラムが乗るところが違います。そのあたりが後半でどう説明されるか、されないかが楽しみです。