2008/11/05

魚沼市鷹ノ巣

山奥の奥只見湖よりさらに山奥にある鷹ノ巣。福島県との県境、尾瀬にもほど近いところです。


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奥只見湖に通じる道路は冬の間通行できません。人々は、5月から11月初めまで山で暮らし、雪に覆われる季節は里に下りて暮らします。

訪問したのは小白沢ヒュッテ。ご主人によると、鷹ノ巣は明治時代の開拓地だったとのこと。かつては、冬も人が暮らしていたそうです。譲り受ける土地のない農家の次男坊・三男坊が新天地に向かうのは、北海道開拓や海外への移民と同じ構造です。家人の実家がある西那須野も明治の開拓地でした。

開拓地としての鷹ノ巣は、成功したとは言い難いようです。人口は減り、先人が切り開いた畑の多くも、人手が入った里山も、ふたたび自然に還りつつあります。現在は、新潟から尾瀬に向かうルートや、登山・渓流釣りの拠点として新たな活気が生まれています。

鷹ノ巣が衰えたのは、山奥で雪深いことに加えて、都市部に対して生活水準の差が開きすぎたことが原因でしょう。開拓地が企画された明治時代、自給自足の暮らしは当然のことでしたが、高度成長を遂げたあとは例外的になってしまいました。

じっさい、鷹ノ巣には昭和三十年代まで電気がありませんでした。いまも電気は近くの小さな水力発電所から供給されています。通常の電話はなく、高価な衛星携帯電話を使っています。とはいえ、インターネットは衛星回線によってブロードバンド化されています。衛星ブロードバンドは日本では個人で使う事例がなく、ヒュッテのご主人がいろいろ苦労して導入したそうです。

この日、ご主人もヒュッテを閉じて里に下るところでした。天気は快晴。沿道の風景は見事でした。





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