中心部はしっかりしていますが、周辺がゆるい。
これは周辺がゆるいというよりは、上下が被写界深度外ですかね。
逆光にはめっぽう弱い。絞り開放はこうでなくっちゃ。
このボケは固い。
このボケは柔らかい。距離と被写体の形状が違うせいでしょう。
実力は、Industar f3.5/50mmとIndustar-61 f2.8/55mmの間。古いものから新しいものへ、着実に改良されています。社会主義体制下のソ連でも、ゆっくりしたテンポで改善が続けられていたわけです。全自動露出からオートフォーカスにまで突き進んだ西側諸国とはまったく別の時間の流れではありますが。
なお、このレンズを受け取った上野の酒場で撮影したポートレートには出来のよいものがありました。周辺がボケていても、逆光に弱くても、ボケが固くても、立派に使えるレンズです。