2008/02/23

「水曜日は大忙し!」(パスカル・トマ監督、2001年・仏)

水曜日は大忙し!」は、フランスの地方都市が舞台。小学校の休日(水曜日)に大人と子供たちが遭遇するたくさんのできごとを描いた、愛すべき作品です。

登場するのは、ギャンブル好きの中年男とその娘、警察署長、臨月で出張中のその妻、河に舟を出す子供たち、迷子になった3歳児を預かる子供たち、娘と麻薬中毒の母、子供たちの親たち、などなど数え切れないほど。登場人物たちが繰り広げるエピソードもてんこ盛りです。

エピソードは、楽しいもの、可笑しいもの、苦いもの、悲しいもの、と悲喜こもごもです。それでも映画全体に大らかさと明るさが感じられるのは、子供たちのこぼれるような笑顔のおかげでしょう。子供たちの姿はとても生き生きと捉えられています。

とはいえ、この映画も本当の子供が見たら不自然に思うかもしれません。自分が子供の頃、映画やテレビドラマに登場する子供はどこか不自然に思えたものです。それは、外国映画に登場する日本人が、日本人から見て不自然なのと同じこと(「硫黄島からの手紙」は例外中の例外)。大人と子供は異国人同士、あるいは異星人同士なのです。

子供が登場する映画で、子供が見ても不自然に思わないであろうもの。一つだけ思いつくのはジャン・ヴィゴの「新学期・操行ゼロ」(1933年・仏)です。寄宿舎の生徒たちが大人たちに対して決起し、枕の羽根を散らして騒ぐシーンの高揚感は観てから20年以上たっても鮮明に記憶しています。

そうそう、「水曜日は大忙し!」の舞台となった地方都市は、フランス西部ロワール川河口に位置するナントです。去年5泊したところで、見覚えのある風景がいくつも登場しました。「ご当地映画」というところがこの映画に好印象をもった原因の一つですね。

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