2009/01/31

「The Who アメイジング・ジャーニー」(マーレイ・ラーナー監督)



イギリスのバンド The Who のドキュメンタリー。けっこう打たれました。

バンドの結成・デビュー、My Generation、Tommy、キース・ムーンの死、解散・再結成、ジョン・エントウィッスルの死。辿ってきた道のりは平坦ではありません。インタビューで過去を語るピート・タウンゼントの口調には苦々しさも覗きます。

キースとピートが死んだ後に残ったのはロジャー・ダルトリーとピート・タウンゼントの二人。対立することが多かった二人がついにお互いを認め合うに至る場面では、ちょっと涙腺が刺激されました。

若い頃の演奏には勢いがあふれ、ジジイになってからの演奏には懐の深さがあります。ローリング・ストーンズの爺さんたちは若いときのスタイルをストイックに維持していますが、The Whoの二人はハゲて体型が緩んで地味なものを身にまとっていても、枯れないジジイぶりを発揮しています。自分が目指すとしたらこちらですかね。いや、ハゲて体型が緩むかも知れないので。

ちなみに、The WhoのアルバムはLPで"Live at Leeds"と"Odds and Sods"(1974年のベストアルバム)を持っているだけ。どちらも、何十回も聞いた愛聴盤です。

2009/01/26

芸術新潮2月号・特集「なるか、世界遺産 国立西洋美術館のすべて」




ル・コルビュジェ設計の建築物の一つとして世界遺産に登録される(かもしれない)上野の国立西洋美術館。この美術館が完成するまでの顛末が面白い読み物になっています。日本側を振り回すコルビュジェの大物ぶりがなかなか。

この美術館は、松方幸次郞という個人が収集したコレクションを収容するために建造されました。第二次世界大戦終了までパリに保管されていたコレクションをフランス政府が日本に寄贈(返還)する条件が、美術館を用意することだったのです。松方が美術品を買い集めるときのお大尽ぶりがなかなか。

また、ルーブル特集のときよりはぐっとコンパクトながら、収蔵品、キュレーター、建物の詳細まで、いろいろ行き届いた紹介がまたなかなか。

2009/01/25

「ノン子36歳家事手伝い」(熊切和嘉・監督)



全体にもう少し深い練り込みがあったらいいな、という印象を持ちました。坂井真紀の主人公、星野源の年下君、鶴見辰吾の元夫、斉木しげるの父親、宇都宮雅代の母親、新田恵理のスナックママなどなど、せっかく役者も揃っていることですし。

ちなみに、本作はPanasonicのAG-HPX555というディジタル機材で撮影されたそうです。デビット・リンチの「インランド・エンパイア」よりはずっと映画らしいけど、ハイライトや輪郭線はやっぱり電気映像って感じですかね。静止画像ではディジタルが銀塩に勝っているけど、映画はまだまだ。

2009/01/24

冬の光

昨夜から雪が降っています。新潟のどんよりした冬空を見ていると、関東の柔らかい陽の光がなつかしく思われます。







大晦日、実家近くで撮影。カメラはKONICA Hexar。なお、水没したカメラのオーバーホール料金は「それなり」でした。ただいま修理中。

2009/01/22

「青い鳥」(中西健二・監督、2008年)



ひりひりするような緊張感の続く作品でした。まず、阿部寛が演じる中学校の教師がどもりながらしゃべる(重松清の原作の設定とのこと)ときの沈黙に気持ちが張りつめます。くわえてこの教師が、先生、生徒、親からなる学校という集まりの中で徹底して異物であることが映画全体を貫く緊張感を生み出しています。ありきたりな言葉を発する大人たちとかけ離れた異物こそが、生徒の心を震わせるという物語です。

じつは、本作の監督は大学の映画サークルで一緒だった人物です。映画界で20年を経てついに監督デビュー。おめでとう、中西。

(新潟ではDeKKY401のユナイテッドシネマで1月30日まで)

2009/01/19

青空文庫 on iPhone

iPhoneで青空文庫を読むためのリーダーを導入しました。あまたリリースされている同種のソフトの中で、たまたま選んだのは SkyBook。



当方が必要とする機能は揃っています。
  • 明朝体、縦書き、ルビ表示
  • ヘッダ・フッターなしで本文をフルに表示
  • 作品ごとに読みかけページを自動保存
  • 青空文庫からの直接ダウンロード
「大菩薩峠」もこれで読んでいたら、快適だったことでしょう。

残る問題はiPhoneのバッテリ寿命が短いことです。これはiPhoneが抱える宿痾で、外部バッテリを使う以外に解決策がありません。

2009/01/18

快晴



新潟市内は朝から快晴。角田浜までひとっ走りしました。気温は4度。体が冷えないようにひたすら走ります。

国道402号では、軽ワンボックスの後ろをぴったり走るピストを見かけました。すっとワンボックスの横に出たかと思うと渾身の力でもがきます。速い。弥彦競輪の出場者でしょうか。

内野漁港のあたりでは、水揚げしたタコをさばいて並べていました。内野の生ダコが食べられる季節です。

2009/01/17

「チェ 28歳の革命」(スティーブン・ソダーバーグ監督)



チェ・ゲバラの生涯を描く二部作の一作目。キューバ革命の勝利で終わります。もともとが一本の映画として作られたので、前編が終わったという印象。

ジャングルでの戦いと生活を描く場面の間に、後の米国訪問・国連演説の場面がモノクロ映像で挿入されます。米国訪問時のインタビューで発言した内容と、戦いの場面が微妙に連動する趣向。

ジャングルの場面は、ゲリラ戦の日常がたんたんと描かれているだけなのに目が離せません。面白い。逆に、サンタ・クララ市の戦闘場面は普通のスペクタクルになっていて冗漫に思えました。

ところで、ゲバラを演じるベニチオ・デル・トロは、目つきや鼻の下が古谷一行に似てますな。

2008/12/29

12月29日の那須塩原

快晴でした。



那珂川を渡って高台の那須街道に近づくあたりから路側帯が雪だらけ。危険、かつ、泥の撥ね上げがひどいので、那須街道を走るのは断念して折り返しました。帰宅後は、自転車の清掃。

2008/12/27

那須塩原市に移動

正月休みの初日、那須塩原市にある家人の実家に移動しました。磐越自動車道・東北自動車道とも、雪は多少降っていたもののおおむねスムーズ。3時間弱で那須塩原市に到着しました。

出発前に一騒動ありました。

出発の準備中、クローゼット内のカメラ保管棚で異変を発見しました。中のカメラがことごとくカビだらけになっているのです。

呆然としつつも、1台ずつカビをぬぐいながら状況を確認しました。とくに、保管棚の下の二段は、結露が進んで底に水が貯まっている状態。そこにあったカメラは内部もはげしく結露している様子です。しかも、そんなところに重要なカメラを入れてありました。

水没したカメラは乾燥させても内部がサビてしまうといいます。近所の中古カメラ屋に持参し、オーバーホールを依頼しました。持ち込んだのは、中判ボディ1台、中判レンズ2個(レンズシャッター)、中判カメラ2台、35ミリカメラボディ2台です。まずは、救えるかどうかを含めて見積もりを依頼しました。全部オーバーホールしたら、相当の出費も覚悟しなくてはなりません。

当家はマンションの角部屋にありクローゼットは外壁に接しています。壁と床の隙間から冷たく湿った風が吹き込み、床面にあったカメラ保管棚に当たって結露した様子です。カメラ棚以外ではほとんど結露がありません。

11月中頃まで撮影していて、そのころはまったく問題がありませんでした。その後、1ヶ月間の油断が命取りに。

しっかし、カビはすごかったですよ。カメラ本体の貼り革と獣皮製のケースにもっさりと繁殖。あまりのできごとに、デジカメで撮っておくゆとりがありませんでした。もちろん、気持ち悪くて、お見せできるような代物ではありませんが。

2008/12/26

言葉の宇宙、大辞林iPhone版

大辞林iPhone版は、もちろん三省堂の国語辞典「大辞林」のiPhone版です。このソフト、ただものではありません。

まず、縦書き表示です。フォントは美しいヒラギノ明朝。さらに、テキストをドラッグして選択するとその言葉にジャンプします。縦書き表示も、ヒラギノ明朝も、テキスト選択も現在のiPhoneには実装されていません。いずれも、このソフトが自前で抱えているのです。

そして、このインデックス表示。



上下左右にスクロールすると、収録された22万の言葉の上を漂うことができます。言葉をタッチすると言葉の説明が表示され、その中で気になる語句をドラッグするとそこにジャンプ。上下左右の二次元に深さが加わった三次元空間は、まぎれもなく言葉の宇宙です。iPhoneの小さな画面に宇宙を出現させるこのソフト、まったくもってただものではありません。

ちなみに、iPhoneにはiDicというソフトもインストールしました。これは、CD-ROMの辞書データ(EP-WING形式)を閲覧するものです。MacやPalmで使うために購入してきた広辞苑、リーダーズ・プラス英和辞典、クラウン仏和辞典がiPhoneに収まっています。

2008/12/21

遠藤実 実唱館

先頃亡くなった作曲家 遠藤実の記念館です。



国道402号沿い。いつもの自転車トレーニングコースの途中にありますが、止まって眺めるのは初めてです。大きな一般民家のような作り。当方はむさ苦しい自転車ウェア姿だったので、入館はご遠慮申し上げました。玄関の薄暗がりに、等身大の銅像らしきものが見えました。

2008/12/20

譫妄状態

金曜日の晩は飲み過ぎました。帰宅したところから記憶が消失し、気がついたのは朝。髪がばさばさなので、どうやら風呂には入った様子です。しかし、何かがおかしい。左腕を見ると、白い粉がまだらについています。腕だけでなく、左半身全体にも白い粉がまだら状に。

そのとき、洗面所から家人の声。「ハミガキ粉のチューブがベタベタになっている!」

そうです。譫妄(せんもう)状態だったわたくしは、保湿ローションの代わりにハミガキ粉を体に塗りつけていたのです。違和感があったわけだ。そして、風呂上がりにもう一つ変なことをやらかしていましたが、これは内緒。

記憶消失の代償は、激しい二日酔いです。午前中は起き上がれませんでした。12月の新潟には珍しい快晴の一日。午後は、体調の回復にあわせて信濃川の堤(やすらぎ堤)をゆっくりと自転車で走りました。

2008/12/01

2008/11/30

1981年9月23日、田園コロシアム

1981年9月23日、東京田園コロシアム。スタン・ハンセンとアンドレ・ザ・ジャイアント。合計体重400キロ。伝説の大勝負です。古舘伊知郎の実況中継もなつかしい。


続き(2/2)

じつは、このとき会場にいた一万人の一人でした。いったん両者リングアウトで試合が終わった後、ミスター高橋が再試合を告げたときは大いに興奮しました。

この夜はもう一つの伝説が誕生。ラッシャー木村が初めてマイクパフォーマンスを披露したのです。緊迫した怒声が期待される場面でマイクを渡されたラッシャー木村が開口一番、「こんばんは、ラッシャー木村です」と間延びした声で律儀な挨拶。

熱心にプロレスをフォローしていたのは、1978年から1981年。高校から予備校を経て大学に入ったころまででした。

ヨハネス・フェルメール

現存の作品が30数点というフェルメール。いままでアムステルダム、ウィーン、パリですこしずつ実作を見てきて、今回の東京都美術館の展示で三分の一くらいに達しました。

フェルメールといえば、穏やかな光に包まれた静謐な世界が真骨頂。今回の展示作品群はちょっと期待はずれです。とはいえ、町の風景をさりげなく描いた「小路」(これはアムステルダムで見ているはず)など、実作を目の当たりにすると緻密な描き込みに吸い込まれるようでした。

2008/11/16

舘野泉ピアノリサイタル

舘野泉が左手だけで演奏する「シャコンヌ」はCDで何度も聞いているのに、実演の感興はまた格別でした。厳かにして優しい響きに包まれているうちに、涙腺が緩みそうに。うるうる。


風のしるし-左手のためのピアノ作品集

曲の力が大きいのは、冒頭の二曲、バッハの「シャコンヌ」とスクリャービンの「左手のための二つの小品」です。この二曲は「風のしるし」でも冒頭に収録されています。この二曲の後は舘野泉のために書き下ろされた作品を中心に構成。お弟子さんのピアニストと「三手連弾」もあり。あまり馴染みのない曲でこそ、名手の腕の冴えが際だっていました。

なお、家人は20数年前に舘野泉の実演を聞いたことがあるそうです。そのときの演目の中心は、フィンランドの作曲家カスキ。十数年前、家人がカスキの曲を手すさびに弾くのを聴いたことがありますが、叙情的というよりは獰猛でした(笑)。今回、舘野泉の実演に接して、カスキの曲を収録したCDを聴いてみたくなりました。

2008/11/15

走り納め

見事なお天気です。こんなコンディションの日は今年最後でしょう。100キロ以上走ってきました。



自宅近くにたどり着いたあたりでママチャリの女性を追い抜かしたら、後ろからファーストネームで呼びつける声が。振り返ると買い物帰りの家人でした。まったく気づかなかったなあ。

2008/11/10

「ランジェ公爵夫人」(ジャック・リベット監督、2006年)



見事な映画っぷりです。

公爵夫人と若き将軍との恋の駆け引き。最初は公爵夫人が優勢で、ある事件を境に将軍が優勢となり、悲劇的な結末を迎える。ストーリーだけ取り出せばただのメロドラマの上に、男女の激突が繊細な映像と音声によって濃密に描かれます。これは駆け引きと言ったら軽すぎで、まさに激突と言うべきでしょう。

安直な叙情とは終始無縁のまま、ただひたすら映画の面白さに打たれます。同じ監督の「静かなる諍い女」と同じ感興を覚えました。

たとえば、こんなシーン。

舞踏会場の隣の部屋で長椅子の左側に座る公爵夫人をカメラが捉えると、右側から将軍の声が。カメラがゆるやかにパンすると、そこに将軍の姿。また、会場から調弦の音が聞こえ、演奏が始まることを告げられると、あわただしく再会を約して公爵夫人が会場に入っていくとともに、演奏の音が聞こえてくる。このあいだ楽団は画面に現れません。

将軍役のギョーム・ドパルデュー。右足が悪く舞踏会でも踊らずに片隅に座っています。じっさいに、ドバルデュー自身、交通事故の後遺症で右足を切断して義足を使っていたとか。引きずるような歩き方と、不規則な足音が、将軍の人物描写に一役買っています。(ドパルデューは、先月、急死しました)

公爵夫人のジャンヌ・バリバールは、気品と誇りと情熱を演じます。家人は「社交界の華というにはシワが多くないか」と申しておりました。失礼であります。(バリバールと家人は同じ年齢)

そして、ミシェル・ピコリとビュル・オジェの「夜顔」コンビが、主人公二人の緊迫感と対照的な老人の重厚感を見せています。ミシェル・ピコリって、ルイス・ブニュエル作品以来、腹に一物あるような目つきに見えて仕方ありません。

ところで、公爵夫人は作中で二回誘拐されます。この二つの場面はほかの場面と異なる活劇調で描かれていて、ちょっとユーモラスです。リベット先生の違った側面が見られます。

Garmin Edge800を新調

5年間の酷使で満身創痍のGarmin Edge305。ついに、Edge800の導入に至りました。 楽しい選択で迷ったのは他社のサイコンではなく、iPhone。Bluetooth接続の スピード/ケイデンス・センサー や、 心拍センサー を導入して、 Cyclemeter な...