
クリント・イーストウッドの最新作です。
物語をたんたんと、かつ、丁寧に描く。この十数年、変わらぬスタイルが本作でも貫かれています。この抑制された描写が、物語を力強いものにしています。もちろん、抑制された描写が力強くなるのは、描く力が伴っていればこそ。たとえば、主人公が収容される精神病院や殺人者の農場の場面。凡百のスリラーには及びもつかぬ怖さに震えます。
アンジェリーナ・ジョリーは熱演。ただ、1920年代風なのか、アップになったときの濃厚メイクには違和感がありました。ま、美人女優の汚れ役ですかな。
物語は実話(ウィキペディア、Wikipedia)に基づいています。映画でちょいとドラマチックすぎると思ったところは、みな創作でした。また、映画で省略された事実もいくつかあります。もちろん、本作は、子供を失った母親に的を絞って物語を貫く芯を作っています。ちなみに、関連リンクを見ると、本作で取り上げた以外にもさまざまなドラマが垣間見えます。
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